+ + + Kazuaki Murai + + +

 村井和章は1971年4月、資生堂宣伝部のイラストレーターとしてクリエーター生活のスタートを切りました。 女性を描き出すためのデリケートな線描画、古き良き時代の銀座モダンを漂わせるアールデコ風の画面構成など、 資生堂の伝統ともいえるスタイルを受け継ぎ、広告や宣伝物の制作に携わっています。
 古き良きものを守る一方、次々に出現する新しい画材や技法も積極的に取り入れてきました。「とき」の空気を画面に閉じ込め、新しい美しさを作りだすことも、大切な役目だと考えているからです。
 1970年代、80年代にはエアブラシによるリアルイラストレーション、90年代にはパステルやクレヨンによるドローイング、 シルクスクリーン、 21世紀に入ってからではコンピューターのパスを操ってのWEB作品など、多岐に渡る画材や技法を試しています。 現在ではプロダクト、広告、エディトリアル、アニメーション制作など、 絵の具や紙を使わない仕事を手がける機会も多くなりました。
 村井和章の制作のフィールドはさまざまな分野に広がっていますが、どの作品にも共通するテーマがあります。空間と空間、色彩と色彩を区切るボーダーラインへのこだわりです。どの境界線にも時間が許されるぎりぎりまで、弾力や手触りについて検討がなされ、一本一本に生命が込められています。
___ハートのある、線の力。___日々追い求めているものは、この一つにつきるかもしれません。                                      >>>>次のページへ進む